動物のお医者さん
動物のお医者さん(どうぶつのお医者さん)とは、佐々木倫子による少女漫画。
あらすじ
主人公の高校生・西根公輝(通称ハムテル)が大学の敷地内を通って近道をしていたところ、非常に怖い顔の子犬と遭遇。その際に子犬を追いかけて現れた怪しげな男(実は大学の獣医学部教授)に「君は獣医になる」と予言され、子犬を押しつけられてしまう。
子犬はシベリアン・ハスキーで般若のような顔をしており、チョビと名付けられて西根家で猫や鶏と共に暮らすことになる。
ハムテルは飼っている動物の治療費が浮くことを狙って結局大学の獣医学部を受験し、合格。高校からの友人・二階堂と共に、チョビを押しつけた漆原教授の元で学ぶことになるのであった。
概要
1987年から連載開始し1993年に完結した、北海道の獣医学部を舞台としたコメディタッチの群像劇。連載誌は「花とゆめ」というれっきとした少女漫画誌であったが、恋愛要素はほぼ皆無である。
2,000万部以上を売り上げた人気作品であり、主人公の飼い犬として登場するシベリアン・ハスキーの「チョビ」のかわいらしさ・どんくささにより、バブル期にハスキーブームを巻き起こした。
ドライな作風とリアルな描写、登場するキャラクター達のキャラの濃さや名言・名場面の多さも相まって、現在でも名作として人気は高い。「このカシオミニを賭けてもいい」「おれはやるぜ」等の名言はネット上でも愛されている。
2003年にはテレビドラマ化された。漫画原作の実写作品は酷評されるものが多い中、このドラマについては評価が高いようである。
作中での登場
くるねこ氏も印象に残っている作品のようで、作中にも登場。
ポ子が飲んだはずの薬を猫ベッドに隠して溜めていたことを知ったくるねこ氏がポ子に向かって「今日から君の名は菱沼さんだ」と言うシーンがあるが[1]、これは動物のお医者さんのキャラクターである菱沼さんが幼少期に薬を飲まずに隠しており、大掃除の時に発覚したというエピソード[2]に因んだものと思われる。
健康診断の採血で血が止まらなくなった際に看護師さんが「菱沼さん!」と叫んだエピソードもブログに掲載されているが、これも同じく菱沼さんが低血圧で血が止まりにくい体質であったことに因んでいる[3][4]。
また、猫の口の端の部分を「ゴムパッキン」と呼んでいる描写があるが[5]、これは主人公のハムテルが子供の頃に文集に書いた詩[6]の
犬の口には
ゴムパッキンが
ついている
が由来である。
出典
- 12巻・75~76ページ
脚注
- ↑ ブログ くるねこ大和 「菱沼さん」 2012年11月7日。 12巻の75~76ページにも同エピソードが掲載されているが、画像内の「菱沼さん」の記載がなくなっている。
- ↑ 花とゆめコミックス 「動物のお医者さん」7巻収録・第64回
- ↑ ブログ くるねこ大和 「本日休業 動画のみ やさぐれ隊」 2011年6月22日
- ↑ 花とゆめコミックス 「動物のお医者さん」3巻収録・第23回
- ↑ ブログ くるねこ大和 「ハムテル語ゴムパッキン」 2016年1月15日
- ↑ 花とゆめコミックス 「動物のお医者さん」8巻収録・第72回
外部リンク